ドラゴンフォース      

  

ドラゴンフォースのレビュー





レビュー

 ジャンル ・・・ シュミレーションRPG   機種・・・・SS、PS2

 1996年にセガサターンで発売したゲーム。

 僕がプレイしたのは、PS2のセガエイジス版。
僕の兄(セガサターン版をやっていた)が、特典である設定資料欲しさに
PS2版を購入していましたが、ソフトだけ放置は勿体ないので僕がやることに。

 たいていの人がまず挙げるのが、
100人対100人の戦闘シーン。
100人というのは、武将が保有している兵士のこと(武将を入れると101人になりますね)。
この兵士数が、単なる数値では表現されるのではなく、戦闘シーンで実際に表示され、
フィールドを走り回る姿は見ていて爽快。
武将技を使って波入る兵士を纏めて吹き飛ばすのも爽快。

 MAP上では、城が網目状に配置されており、
敵も味方もリアルタイムで動き回ります。このゲームはターン制ではありません。
最大で5人の武将でパーティを組み、敵の城に攻め込みます。
気を抜いていると、守りの薄い城が敵に攻め込まれて退却を余儀なくされたり。
 常に程よい緊張感があり、味方のレベルアップとともに敵も自動的に強くなっていく
ので、終盤までダレルことはありません。

 兵士には10種類いて、相性があります。
相性の悪い組み合わせであっても、陣形や武将技を駆使して勝利するのが熱い。

 シミュレーションゲームよろしく、内政がありますが、
資金の概念がないので、余計なことを考えなくてよいです。


 そして、このゲームには大量のキャラクター(武将)が登場するのですが、
その全員(モブキャラ含む)に対してきちんとしたキャラクター(個性)付けがなされています。
関係のある武将同士を戦わせると特殊セリフを言ったり、
不利な状況で戦わせようとすると出撃拒否したりするなど、
単なる駒として表現されていません。これこそシミュレーション『RPG』でしょう。
モブキャラであっても、育てればきちんと強くなるので、
『気に入ったキャラを使いこむ』という意味では素晴らしすぎるゲーム。

 SS版では、顔グラフィックが使い回しのモブキャラクターがいましたが、
PS2版では、モブキャラでも全員違う顔になっています。

 主人公キャラクターが8人おり、プレイヤーが主人公(勢力)を選べるので、繰り返しプレイにも向きます。


 問題点としては、兵種のなかでドラゴニアが強すぎることでしょうか。
ガーラン城に内政力の高い奴を配置し、探索を繰り返せば、竜騎士徽章が簡単に集まります。
逆に、『ドラゴニア禁止』といった縛りプレイをするのもいいかもしれません。

 終盤になると、8人の主人公キャラクターじゃないと戦えない場所が出てきます。
その主人公キャラクターを育てていないと詰む危険性があります。
初回プレイでは引っかかる人が多いと思われます(僕は勿論大丈夫でしたけど)。
しかし、引っかからないにしても、自分のお気に入りキャラを終盤の戦闘で使えない
というのは寂しいです。主人公たちが必須になるのは良いとして、自分の好きなキャラクターも
何人か同行させられるようにすることは出来なかったのか。

 入手したアイテムを捨てられないのも問題。
装備品を入手しすぎると、泣きを見る羽目に。

 あと、BGMが非常に良いんですが、戦闘時のBGMが偏ってしまうのが残念。
SS版ではそうでもなかったんですが、PS2版だと、城と草原のBGMばっかりになってしまいます。
他に、雪原と砂漠の曲があるんですが、めったに流れません。


 欠点はいくつかあるものの、間違いなく傑作です。買って損は有りません。
なお、続編がありますが、評判は悪い模様。


僕がプレイしたのは、レオン、レイナート、ゴルダーク、ウェインの4シナリオ。


◆レオンシナリオ
僕が最初にプレイしたシナリオ。
初期配置がきつ過ぎる。左からゴルダーク軍、上からジュノーン軍、右からティリス軍、
下からレイナート軍が攻めてきます。事前知識があったとは言え、初回プレイで
よくこのシナリオをクリアしたもんだ、と感心します。序盤は、8人のなかで最もキツイです。
ライバル軍が左から攻めてきますが、城を捨てて逃げつつ進軍するべき。
あと、序盤を切り抜けられるかどうかは、シャイアのサンダーフォールがカギを握っていると思います。
ジュノーンが仲間になる過程がちょっと特殊。あと、エンディングの一枚絵は良かった。

◆レイナートシナリオ
2週目以降でないと選べない、特殊シナリオ。
レオン同様、初期配置は激戦区なのですが、戦力が無茶苦茶充実しているので、
まったく困りません。この国のみ、初期メンバーが9人います(一人離脱するけど)。
しかし、せっかく戦力が充実しているのに、ゴルダーク以外の君主が勝手に仲間になってしまうのが大問題。
君主キャラクターは、捉えても敵に戻ります。レベルアップのために、進軍『させられている』感が強いです。
ウリルを救出するイベントは良かったです。ジャロムでサターナと強制戦闘になりますが、
シチュエーション的に何としてでも勝ちたいところ(負けても大丈夫ですし、戦力と相性の問題で相当きついですが、上手くやれば勝てます)。
ギガに対して特にイベントがないのは残念。一応、グインガルのイベントで名前がでますけど、
ザド強襲イベントで、ギガが絡むようにしてほしかった。
エンディングでのジャロムは嬉しそうだった。(笑)

◆ゴルダークシナリオ
これまた、2週目以降でないと選べない、特殊シナリオ。
初期メンバーのレベルが最初から高いので、プレイしやすいです。
しかし、リリアだけレベル1からというのは何故?
このシナリオのウリは、ギデオンやグレイスは勿論、キョウエン、ザド、リスキーマを
仲間として使えることでしょう。離脱するのはお約束ですが。
余計なイベントはあまり起こらないので、レイナートシナリオと違い、純粋に戦闘を楽しめます。
君主キャラクターは、捉えても捕虜のまま仲間になりません。
序盤に捕虜にした君主は、終盤に弱いまま加入するので、君主キャラのみ最後に一気に捕虜にするのが鉄則。
終盤にウェインがゴルダークに戦いを挑みに来ますが、ホースマン100人(通常はソルジャー)連れてくる
ので、通常より若干強いです。まあ、こっちはドラゴニアですけど(笑)。
エンディングのタイレルとアイーシャにはちょっと驚いた。
ところで、リスキーマはどこへ行った?

◆ウェインシナリオ
主人公の中でも一番の主人公格キャラクター。
サクサク進みますが、ウェイン本人がいまいち強くないのが困りもの。
ある意味、閃光騎士団のイベントがピークだった気がします。
先に3人(特にレイナートとゴルダーク)クリアしてからウェインのシナリオをやると、
王道過ぎて却って面白みがなくなってきます。残念。






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